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健康管理

 皮膚病について2


 ノミ駆除
動物の体についた成虫と動物の生活する環境にいる卵や幼虫を駆除します。これらの処置を成功させるためには、治療戦略と具体的な方法を飼主に上手に説明する必要があります。また、外にでる機会がある動物では、症状が消えた後もノミ予防を続ける必要があります。

○動物に対する処置(ノミ成虫の駆除)○
 ノミアレルギー性皮膚炎では、ノミが吸血する前にノミを駆虫し、その後も効果が維持する薬剤がよいでしょう。ノミ駆除剤には様々な剤形がありますが、皮膚表面を薬剤でカバーするフロントラインやアドバンテージなどのスポット剤が有効です。ただしスポット剤を使用する場合、皮膚の上に薬が広がる前に動物が舐めとってしまったり、体を振って薬を飛ばさないように注意する必要があります。
 また、フロントラインのスプレー剤は全身に偏りなく薬を塗布できるので、より効果的です。同居する動物がいる場合、すべての犬と猫に駆虫を行います。室内飼育の動物では1年中ノミが発生する可能性があるので、冬も駆除を続けます。

○環境に対する処置(卵、幼虫、さなぎの駆除)○
 ノミの雌が産んだ卵は動物の体から床やカーペットなどに落ちます。卵から孵化したノミの幼虫は、光の当たらないベッドの下やたんすの隙間などに移動して成長します。犬や猫がいつも過ごしている場所にはノミ幼虫の餌となる成虫の糞がたくさんあるので、ノミの繁殖に絶好の場所となります。ノミ寄生動物の生活する環境中には、卵、幼虫、さなぎが成虫の20〜50倍もいると考えられています。環境に対する処置は、これらの成虫予備軍の駆除が目的です。
 室内ではノミを取り除く掃除を行います。床やカーペットでは掃除機や拭き掃除を丁寧に行います。幼虫には家庭用殺虫剤が有効なので、ベッドの下などには定期的に散布します。動物のハウスやベッドに使っているタオルなどはまめに取り替え、その内側や周辺も丁寧に掃除します。室外飼育の場合、犬小屋を水で洗い流します。
 昆虫発育抑制剤(プログラム)は環境中のノミの駆除に効果的です。昆虫発育抑制剤を動物に投与しておくと、その血液を吸ったノミの卵が孵化せず、その結果、環境中のノミがいなくなります。昆虫発育抑制剤は同居するすべての犬と猫に投与する必要があります。家庭用殺虫剤は卵やさなぎには効果がないので、殺虫剤だけで環境中のノミを駆除する事は出来ません。


 掻痒に対する処置
ノミアレルギー性皮膚炎ではノミが駆虫されても、強い痒みが続きます。このような場合にはノミ駆除とともに、痒みを抑える治療としてステロイド剤やヒスタミン剤を使用します。


 まとめ
外部寄生虫、特にノミによる皮膚病は、動物病院で夏を中心に非常によく経験する疾患です。ノミアレルギー性皮膚炎では、成虫駆除だけではなく、生活環境中のノミ防除が必須です。治療を成功させる為には実際に処置を行う飼主にノミ防除の目的や方法を十分に説明し、それぞれの環境に合った駆除方法を指導する必要があります。